ワキガの原因・治療法をわかりやすく解説|汗とニオイについて
汗とニオイが発生する仕組み
汗をかくことは、体温を調節するために欠かせない正常な生理機能です。汗は暑い日や運動をしたときだけでなく、緊張したときや辛いものを食べたとき、暖房の効いた室内などでも出ることがあります。
汗をかく理由やニオイが生じる仕組みを知ることは、自分に合った対策や治療方法を考えるための第一歩です。
温熱性発汗
暑さや運動によって体温が上昇した際の発汗
精神性発汗
緊張やストレス、驚きなどによる発汗
味覚性発汗
辛い食べ物や熱い飲み物を摂取した際の発汗
汗は体温を調節するために分泌されます
人の体は、汗をかいて皮膚表面から熱を逃がすことで、体温を一定に保っています。暑さや運動によって体温が上昇したときに起こる「温熱性発汗」のほか、緊張やストレスによる「精神性発汗」、辛い食べ物などによる「味覚性発汗」があります。このように、発汗自体は体に必要な働きです。ただし、気温や運動量にかかわらず大量の汗が出て、仕事や学業、服装などの日常生活に支障が生じている場合は、多汗症の可能性があります。
ニオイは汗そのものではなく細菌が原因
「汗をかくと臭う」と思われがちですが、汗自体はほとんど無臭です。ニオイは、皮膚の常在菌が汗や皮脂を分解することで発生します。特に脇や足などは蒸れやすく、汗や皮脂がたまりやすいため、ニオイが発生しやすい部位です。汗を長時間放置しない、衣類を清潔に保つといったケアが、日常的なニオイ 対策につながります。

ワキガと多汗症は症状の特徴が異なります
脇の汗とニオイは同時に気になることもありますが、ワキガと多汗症は同じ症状ではありません。ワキガは主に脇のニオイ、多汗症は必要以上に分泌される汗によって日常生活に支障が生じる状態を指します。
どちらの悩みが中心なのかを整理することで、適切なセルフケアや相談先、治療方法を検討しやすくなります。
ワキガは脇のニオイが主な症状です

ワキガ(腋臭症)の特徴的なニオイには、主にアポクリン汗腺から分泌される成分が関係します。分泌された成分が皮膚常在菌によって分解されることで、ワキガ特有のニオイが生じます。
脇のニオイや衣類の黄ばみなどがみられることもありますが、ニオイの感じ方には個人差があります。家族歴や耳垢の状態だけでワキガと診断することはできません。
多汗症の過剰な発汗には、体温調節などを担うエクリン汗腺が関係します。脇だけでなく、手のひら、足の裏、頭部・顔などに症状が現れることもあります。
多汗症では、汗の量だけでなく、仕事や学業、服装、人との交流などにどの程度影響しているかが重要です。日常生活への支障の程度は、HDSSという4段階の重症度評価尺度を使って確認できます。

多汗症は汗による生活への支障が判断のポイント です
汗とニオイの両方が気になる場合もあります
ワキガと多汗症は原因や症状が異なりますが、脇汗が多く、同時にワキガのニオイが気になる場合もあります。
治療方法によって、主に汗を抑えるもの、ニオイの原因へ働きかけるもの、両方の改善を目的とするものがあります。まずは自分がどの症状に困っているのかを確認し、それぞれの特徴を理解したうえで治療方法を検討することが大切です。
ワキガ・多汗症の症状をセルフチェック
汗やニオイの感じ方には個人差があります。まずは、日常生活の中でどのような症状に困っているかを確認してみましょう。以下の項目は、ワキガや多汗症を診断するものではありません。気になる症状が続いている場合や、生活に支障が出ている場合は、医療機関へ相談してください。

ワキガのニオイが気になる方
脇から特徴的なニオイを感じることがある
家族などから脇のニオイを指摘されたことがある
衣類の脇部分に黄ばみができやすい
制汗剤やニオイ対策をしても悩みが続いている
家族にワキガ体質の人がいる
耳垢が湿っている
当てはまる項目があっても、それだけでワキガとは判断できません。ニオイの原因や程度を確認するには、医師による診察が必要です。
汗の量が気になる方
季節や気温にかかわらず大量の汗をかく
脇汗による汗ジミで着る服が制限される
手汗で紙やノート、パソコンが濡れる
足汗で靴下や靴の中が蒸れやすい
